経済・消費化社会が急速に進む中、世界中では、経済発展国と途上国、都市と農村部を問わず、人間の社会・生活活動で生じる多様かつ多量な廃棄物対策は、人類と環境にとって益々深刻な課題となっています。とりわけ、ゴミ処理場や下水処理場では、悪臭が問題となり、また堆肥等のリサイクル製品の品質が低く使い手がいないなど、スムーズな資源循環が行われない事例が見られます。
自然循環率の向上に役立つEM
ゴミや下水汚泥にEM・1や活性液を投入すると、微生物相が改善され、腐敗菌が優先している環境から有用菌優先へ転換され、その結果、悪臭物質が抑制されます。また有機物の発酵が促進され、堆肥作成期間が短縮されます。
このようなEMの働きを活用すれば、ゴミ処理場 (焼却・最終処分場・埋立地を問わず) の悪臭対策および生ゴミ・下水汚泥などの有機資源化を行うコンポスト工場における、悪臭問題・製造コストなどの問題が効率的に解決されるため、世界各地で、Waste TreatmentにEM活性液やEMボカシが取り入れられています。悪臭緩和によって施設内外環境が改善され、労働者や周辺住民からも喜ばれ、苦情がなくなりました。また、消臭剤・殺菌剤・殺虫剤などの薬剤処理を行う必要がなくなり、コスト削減と環境対策にも役立っています。堆肥化効率向上による作成期間の短縮、処分量・処分地面積の縮小に加え、EM製品で発酵させると生産物の臭気減少・品質改善という効果が見られます。堆肥の品質改善に伴い、需要も拡大され、資源循環率が向上するなどの効果が報告されています。
ベトナム ハノイでの成功例
ベトナム ハノイ市のゴミ埋立地(Tay Mo dump Site)では、悪臭ガスが大幅に減少したため、環境庁基準をクリアーし、また、ハエ・蚊・悪臭が大幅に減少しました。その上、1日あたりの対策費用においては、約75%減少しました。
Dong Thanh Dump of Hochiin City(ハノイ市郊外)では浸出水浄化にもEM活性液が活用され、処理水は、各水質地の改善および環境庁基準をクリアー。処理水は、農業用運河に放流され、農業に再利用されるという善循環を生み出しています。