EM CASE STUDY - 事例集

土壌汚染の管理

モンゴルのパートナーは、環境衛生を改善するために、ゴミ捨て場の清掃を実施し、屋外のトイレと汚染された土壌にEM技術を活用しています。

概要

モンゴルの「10億本の木」運動

モンゴルの弊社パートナーであるBio technology incubator社は、土壌の質を改善するためのさまざまな活動に取り組んでおり、ゲル地区周辺の汚染された土壌の浄化に加え、「One billion trees(10億本の木)」という国家植林プロジェクトにも参画。その植林活動ではEM製品も活用されています。

 

2022年、Bio technology incubator社は、ダルハン市およびアルハンガイ州の環境衛生を改善するため、バヤンズルフ区のごみ捨て場の清掃を行い、EM技術を用いて屋外トイレと汚染された土壌の処理を実施しました。

事例1:バヤンズルフ地区のゴミ捨て場の清掃

処理前のゴミ捨て場

バヤンズルフ地区はモンゴルの首都ウランバートルにある人口密集地区であり、ごみの排出量が多い地域です。

EMの活用

バヤンズルフ地区の13,000m²の埋立地から450トンの廃棄物がツガンダバ埋立地に移され、その後、EM活性液を噴霧しました。

埋立地の浄化作業

埋立地の整地

EM活性液を散布

効果と結果

作業完了後、地区当局による確認・検査が行われます

工事が完了すると、地元自治体は、かつて埋め立て地があった場所に緑豊かな庭園を造ることを決定しました。

事例2:屋外トイレと汚染土壌への活用

ダルハン市に届けられたEM活性液

モンゴルでは、ゲル(※住居用テント)の外にモンゴル式の伝統的な野外トイレが設置されているのが一般的です。しかし、ゲル地区の衛生インフラの不足により、土壌と地下水の汚染が全国的な問題となっています。都市人口が年々急増するにつれ、ゲル地区のトイレの数も増加しています。

2022年、Bio technology incubator社は、ダルハン市とアルハンガイ県の環境衛生を改善するため、屋外トイレと汚染土壌の処理にEM技術を活用しました。ダルハン市はモンゴルで2番目に大きな都市であり、ダルハン・オール県の県都です。一方、アルハンガイ県はハンガイ山脈の北斜面に位置する孤立した県です。

EMの活用

・ダルハン市では、2,290基の屋外トイレにEM活性液が使用されました。1基あたり2~3リットルのEM活性液を2回に分けて散布しました。

EM活性液は汚染が懸念されていた地域全体に散布されました。

・アルハンガイ県では、ゲルとその周辺地域にある7,410基の屋外トイレにもEM活性液が使用されました

EM活性液がダルハン市とアルハンガイ県で使用されています

効果と結果

汚染地域では、EM散布前後の土壌サンプルを採取し、分析を行いました。

ダルハン市では、たった1回の散布で汚染レベルが10~30%低下しました。一方、アルハンガイ県の土壌サンプルでは細菌汚染がなくなった事が確認されました。さらに、EM散布は悪臭の軽減にも効果を発揮し、住民は非常に満足しています。

*ゲルとは、折りたたみ式の木製内部構造をウールフェルトで覆った円形のテントです。モンゴルの農村部では、今でも多くの人々が住居としてゲルを使用しています。

2023年4月24日 更新