スペインで代々続くオリーブ農園では、土地と伝統を大切にしながら、希少な「クキージョ」種のオリーブの栽培にEM技術が用いられています。
左はロサ・ルビオ氏
H&LOOPの「EMバージンオリーブオイル」1) は、スペイン南東部・セグラ山脈にあるオンドナーダ農園で農薬を使わずに育てられた、希少な在来品種「クキージョ(Cuquillo)」からつくられています。
この農園は、生物多様性と澄んだ空気で知られる自然保護区の中に位置し、400年以上にわたってオリーブオイルを生産してきた歴史を持ちます。現在アグロ・アルバレス・ペレス社のロサ・ルビオ氏が農園を管理しています。
樹齢100年を超えるオリーブの木が多く、機械で木を揺らす方法ではなく、一本一本丁寧に手摘みで収穫されています。
「クキージョ」は非交配の在来の希少品種であり、その栽培はオリーブの遺伝的多様性の維持と地域の生態系保全にも貢献しています。
周囲の自然環境と調和しながら、生物多様性と生産性の両立をめざす農業を実現したい。
そんな思いから、生産者のロサ・ルビオ氏は、より環境に配慮した持続可能な農業への転換を進める中で、EM技術の導入を決めました。
EMが入ったタンク
オンドナーダ農園では、土壌の健全化と生態系のバランス回復のため、6年前(2025年時点)からEM技術の導入を始めました。
EM活性液は、以下の方法で施用しています。
・晩冬、春、そして10月の収穫期にかけて毎週散布
・灌漑システムを通じて均一に供給
・補助的に葉面散布も実施
化学薬品を一切使用しない遠心分離法を用いて、低温で優しく抽出することで、オリーブ本来の風味と栄養成分が余すところなく保たれています。
EM技術の導入によって、農園にはさまざまな良い変化が現れました。
・収穫量がアップ:木に実るオリーブの量が以前よりも増えました。
・病害虫が減少:害虫や病気の発生が抑えられ、余計な対策の必要性が減少しました。
・土壌と木々の健康状態が向上し何世代にもわたって守られてきたこの農園の未来にもつながっています。
・オリーブオイルの品質の向上:オリーブオイルの香り、風味、栄養成分がしっかりと保たれています。
・土壌の微生物環境が改善:土壌中の微生物の多様性が向上し、植物全体の健康状態が改善され、樹齢100年のオリーブの木も健全に育ち続けています。
・このEMバージンオリーブオイルは日本にも輸出され、「EMウェルネス 暮らしの発酵ライフスタイルリゾート」で手に入れることができます。
1)H&LOOP(ハンドループ)では、「人を、地球を、ちょっと豊かに。」をスローガンに農業を土から支え、持続可能な農業の実現だけでなく、「作る人や食べる人の健康」と「地球環境」を考えてもらうきっかけ作りをしています。 「土で育ったものは、土に還す」というサイクルを考えて、資源を循環できるアップサイクルにも取り組みながら、環境保全・環境再生・資源循環ができる社会を目指しています。
2025年7月16日 更新