EM CASE STUDY - 事例集

花卉栽培における化学薬品の削減と収益向上

EM技術で花の品質と収量が向上。グアテマラの農家では化学資材を減らしながら、持続可能で収益性の高い生産を実現しています。

概要

グアテマラ市から約32kmの場所に位置するサンフアン・サカテペケスは、温暖な気候に恵まれた地域です。その中でもロマ・アルタ村のような高地は、標高1,800メートルに達する場所もあり、より涼しい気候が特徴です。こうした高原地帯は、観賞用の花の栽培拠点として発展してきました。バラ、カーネーション、ユリ、ガーベラ、カスミソウ、そして数種のキクが主に育てられており、これらの花は地域にとって重要な収入源となっています。生産された花の多くはメキシコ、ヨーロッパ、アメリカ、中米へ輸出されており、地域経済を支えるとともに、グアテマラ国内でも特に移住率の低い地域としての地域社会の安定にもつながっています。

課題

EM技術を導入する前、農家たちは次のような問題に直面していました。

化学肥料と農薬への過度な依存
– 化学肥料と農薬の大量使用による土壌劣化
– 花の品質低下と日持ちの悪さ

こうした問題は生産サイクルを制限し、収益性を下げただけでなく、農地の環境や農家自身の健康にも悪影響を及ぼしていました。

EMの活用

こうした課題に対し、農家たちはEM・1を使った以下のような取り組みを始めました。

  • 土壌処理と植物管理:EM・1で土壌の微生物環境を整え、作物全体の健康をサポート
  • 生育全体を促進:EM・1が根の発達を強化する
  • その他の対策:鶏ふんも併用して土の栄養バランスを調整

こうした工夫により、健康で生育の良い「母株」が育ち、15日ごとに安定して収穫できるようになりました。育った母株はそのまま苗床に移して次の栽培へとつなげることで、スムーズな生産サイクルが築かれています。

効果と結果

栽培期間が最低15日短縮され、収穫が早まった

EM技術の導入により、以下のような多くの利点が得られました:

  • 化学肥料の削減:化学肥料は50%以上削減、農薬の使用も最大75%削減
  • 根の強化:早期のEM・1施用で根が丈夫になり、植物全体がより健全に
  • 花の品質向上:キクはより力強く、形も美しく整い、色鮮やかに。保存期間が最大20日間延長されました。
  • 収量の増加:一株あたりの茎数が増加、枯死率も低下
  • 害虫・悪臭の減少:肥料による悪臭やハエが減少
  • 無農薬生産:生産過程で殺菌剤や防カビ剤は不要に
  • 収穫サイクルの短縮:EM技術により成長期間が15日短縮され、年3回から4回の収穫が可能に
  • 利益の向上:資材費の削減と収量増により、1サイクルあたりの利益が20%増加
  • 持続可能な生産:環境にやさしく、経済的にも安定した花卉生産が実現
  • 植物の発育促進:以前は未発達だった母植物の先端がEM-1の使用により充実し、より丈夫な植物が生まれました

2024年には、ロマ・アルタ村で「再生型農業に関する国際セミナー」が開催され、地域の農家たちはEM技術による成果を中南米各国からの来訪者と共有しました。来場者は花卉栽培におけるEM技術の効果を目の当たりにし、EM技術が地域の農業にもたらした変革は大きな関心を集めました。

根の成長:EM・1を使った移植後21日の植物の様子

花はより力強く、均一で、鮮やかになりました

再生農業に関する国際セミナー 現地視察

2025年6月25日 更新

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