EM CASE STUDY - 事例集

地域に寄り添った循環型社会を目指して

沖縄県、北中城村に位置する「北中城村植物ごみ資源化ヤード」ではEM技術を使用して地域から発生する刈り草や剪定枝をより高品質に再資源化することで植物残渣の減量化や、農業復興を目指しています。

概要

2013年、沖縄県北中城村では植物残渣の減量化と循環型社会形成を目指して「北中城村植物ごみ資源化ヤード」を設置しました。2020年7月からEM研究機構が指定管理者として村役場から委託を受けて施設を運用しています。村内から発生する刈り草や剪定枝を効率よく資源化するために、EM技術を取り入れながら木チップ化、堆肥化、炭化処理を行っています。また村では10年以上前から自家培養したEM活性液を各自治会へ無償で提供しています。

業務フロー

基本的に2人で作業を行っています。
受入方法は2パターンあります。
週に1回、依頼のあったご家庭を訪問して植物残渣を回収する方法と、処分したい方が直接持ち込む方法です。

トラックでの回収後

持ち込みによる受け入れ

受け入れ後に仕分けを行います。大まかに枝と草に分けていきます。

仕分け後

植物残渣を資源化

仕分け後にそれぞれの素材に合わせた処理を行っていきます。

  ・木チップ

直径10cm以下の枝をチッパーシュレッダーにて粉砕

粉砕されたチップに10日に1回EM活性液を散布

・バーク堆肥(作成期間:約3~4か月)
 

①木チップに米ぬか、鶏糞を追加

②EM発酵泡盛廃液を追加して攪拌。

③発酵(攪拌後、約4-6日で温度が60-70度に上昇)

④温度が低下したらさらに攪拌(10回)

⑤堆積・熟成

⑥堆肥は20Lに袋詰めして販売しています。

・草、落ち葉の腐植化(作成期間:約2か月)
機械で処理が困難な葉や草は、写真のように、EM活性液と米ぬかで腐植化させて、畑に還元しています。

米ぬか散布

EM活性液散布

重機を使用しての攪拌

バナナ園での腐植の活用

・整流炭
丸太や10cm以上の枝は撒き割り機やチェーンソーを用いてサイズを小さくします。
無煙炭化器にて整流炭を作ります。

整流炭を作っている様子

木チップの活用事例

木チップは環境にも優しく、農業の様々な場面で活用されています。
 

防草マルチなし(左)

防草マルチあり(右)

ハウス内にも有効

木チップを使う効果 ・防草(防草シート購入よりも安価)
・泥はね防止(病害予防)
・土壌表面の乾燥防止
・栽培が終わったらそのまま耕運可能。腐植化されて年々土質が良くなる。

バーク堆肥活用事例

農業、植栽管理の場面で水はけをよくする、土をふかふかにする、植物の栄養分にするという目的で使用されています。
 

北中城小学校:校門周辺のプランターや校内の畑に使用

やんばるでEMと暮らそう会:名桜大学内の菜園で活用

石平自治会:村内の桜の管理に使用

EM活性液の無償配布

10年以上前から北中城村の農林水産課では、自家培養したEM活性液を各自治会へ配布、自治会を経由して区民の方への無償配布を行ってきました。家庭でEMを使っていただくことで、環境保全や村民の暮らしを豊かにすることを目的としています。2022年4月より、製造と供給拠点を北中城村植物ごみ資源化ヤードで管理しています。

まとめ

北中城村植物ごみ資源化ヤードでは「善循環」をキーワードに、EM技術を使用して村内から発生する刈り草や剪定枝をより高品質に再資源化することで植物残渣の減量化や、農業復興を進め、今後もより地域に寄り添った場所を目指します。

北中城村植物ごみ資源化ヤードでの木チップ、堆肥の販売についてはこちら

2022年10月14日 更新