2019年10月13日に通過した台風19号がもたらした大雨によって、千曲川が決壊。千曲川のすぐ横の低地にあるリンゴ畑が広域にわたって水没しました。
しかし前年から始めたEMグラビトン農業のおかげで、リンゴの木はこれまで以上に美味しいリンゴを実らせています。
長野県小布施町にある岩井園のリンゴ畑では、10年以上にわたりEMを活用しながら、おいしいリンゴを育てています。新鮮で風味豊かなリンゴから作られる100%ストレート果汁のリンゴジュースも人気の一品です。
管理面積:合計3ha(うちリンゴ栽培は1.5ha)
農薬使用:使用量削減に努め、生育状況に応じて必要最小限使用しています。
ご自身のりんご園の前で笑顔の岩井さん
満開のりんごの花
りんごの摘果作業を行う岩井さん
EM農法を始めて以来、10haあたりEM活性液100L、EMボカシ100kg、EMセラミックパウダー5kgを毎年使用してきました。
しかし、リンゴの生育に伴う気候などの栽培環境の大きな変化に対応するため、近年は肥料、ボカシ、堆肥を使わず、塩、木炭、EM活性液のみを使用するEMグラビトン農法を新たに導入しました。
2018年には0.5ヘクタールでこの新しい方法を試行し、2019年には適用面積を1ヘクタールに拡大しました。当初は順調に成果を上げていましたが、台風19号の影響で果樹園が水没。
さらに千曲川の堤防決壊をきっかけに、リンゴ畑全域(1.5ha)でEM農法に取り組みました。
2019年10月13日に通過した台風19号がもたらした大雨によって、水位の上がった千曲川が決壊。千曲川のすぐ横の低地にあるリンゴ畑が広域にわたって水没しました。今年の収穫・出荷が10月上旬から始まったばかりでした。
まずは事務所の片付けから復旧活動に着手しました。その間、果樹園は水に浸かったまま放置されていました。水が完全に引いたのは11月下旬。水が引いた後、ヘドロの臭いが漂い始めました。そこで、消臭とヘドロの洗い流しを目的として、EM活性液を散布しました。EMの良いところは、こういう災害時に消臭効果を発揮して衛生改善ができることです。
リンゴ畑の復旧作業も本格的に始めました。まず、樹上のリンゴが腐って病気が蔓延しないようにリンゴを全てゆすり落とし、そこにEM活性液を原液で散布し、被害がひどい区画には、EM炭やボカシも撒きました。
家族やEMボランティアの助けを借りて、彼らが果樹園の復興のために行ったことは次のとおりです。
<2019年10月>
・土壌に塩を混ぜたEM活性液3,000Lを散布し、残骸の除去を行いました。
・塩を混ぜたEM活性液(2,000L)のタンクを設置しました。
・果樹園の周囲にEM活性液(500mlプラスチックボトル)700本を設置しました。
<11月>
・土壌に塩を混ぜたEM活性液3,900Lを散布し、残骸の除去、木からリンゴの除去を行いました。
・塩を混ぜたEM活性液(2,000L)のタンクを設置しました。
<12月>
・樹木にEM活性液100倍希釈液を3回散布しました。
・樹木に付着した泥や油を洗い流しました。
・油が流出した畑の樹木の根元に竹炭を敷きました。
・EMボカシをエリア全体に散布する
土壌が長期間水に浸かっていたため、木の根が傷んで病気にかかるのではないか、来年実がなるかどうか不安でした。そこで最新のEM技術を駆使し、できる限りの対策を講じました。
災害復旧支援活動
瓦礫の除去
EM炭と塩の混合材料を作る
2020年も引き続きさまざまなEM活用を行いました。最も被害の大きかった1.5ヘクタールのリンゴ園には、EMグラビトン農法を適用しました。毎月EM資材を投入し、結界用のペットボトルにEM・X GOLDスプレー、点滴装置にはEMウォーターを補充して、重ね効果を高めました。
重ね効果を高めるための点滴装置の設置
EMグラビトロン炭
通常、完全に水没したリンゴ畑は、元の状態に戻るまでに2~3年かかります。実際、近隣のリンゴ園も水害で収穫量が大幅に減少しました。
しかし、岩井園では過去最高の実をつけることができました。どの品種も、大きさ、色、味ともに最高のリンゴでした。
これほど多くの高品質なリンゴが収穫できたことに、スタッフは驚きと喜びを隠せませんでした。
さらに、2022年には熟しすぎたリンゴをロスすることなく出荷できたことにも喜びを感じていました。
EMグラビトン農法を導入する前は、リンゴの色ムラが目立ち、収穫時期の判断が難しく、シーズン末には販売できない状態だったそうです。
2022年3月24日 更新