EM CASE STUDY - 事例集

UNICEF(国連児童基金)のウガンダ難民キャンプにおけるEM活用

インフラ整備や経済発展が進むアフリカ諸国では、政府が国連や国際機関と連携しながら問題や課題の解決に取り組んでいます。国連の一機関であるユニセフ(国連児童基金)では、保健や教育、水と衛生、子どもや女性の保護等の様々な支援事業に取り組んでいて、ユニセフ・ウガンダは、ウガンダ政府と協力し、2012年のフィールド試験実施後から、トイレの悪臭抑制と衛生環境の保全を目的にEMを導入しています。

悪臭対策が衛生環境の改善へ

ウガンダ共和国はアフリカ東部に位置し、東にケニア、南にタンザニアなど、他国との国境に囲まれた内陸国です。国内にEM製造拠点はありませんが、隣国のケニアからEM製品や技術情報を入手しています。東アフリカ諸国において、ケニアは、政治や経済等、様々な分野で中心的な国であり、ウガンダでもケニアのEM活動とその効果は早くから知られるようになっていました。

ユニセフ・ウガンダが最初に着目した問題点は、トイレの悪臭でした。ウガンダの住宅密集地域や学校では、ほとんどが穴に排泄物を落とすだけの“落とし便所”です。
そこから発生する悪臭が服についてしまい、人々が不快に感じていました。子どもたちのなかには、臭いが付着することを嫌い、トイレに入る前にセーターやブラウス等を脱いで利用するほどでした。そこで、ユニセフ・ウガンダはウガンダ政府と協力し、約50校の学校を選定し、そのうち40の学校でEMを使った悪臭の抑制試験を実施しました。
 
その結果、EMを投入した10分後には「服を脱がずにトイレに入ることができる!この魔法の解決策は、どこからきたの?」「悪臭がなくなったから、トイレに行った後でもじゃがいもを食べることができる」「本当にこれは効く。もっと長くトイレにいる事ができる。いつからこれを自宅で使うことができるようになりますか?」等の声がありました。
その2週間後の調査では、試験に協力した担当教師たちから「EMを散布して1週間後に、悪臭が無くなった」「衛生環境が良い方向に改善しています。もうニオイが全然ない。プロジェクトに感謝します」「掃除をした後、トイレの床の乾きが早い。汚物の飛びちりがなく、ちゃんと穴に落ちているんでしょうね」等、EM効果を実感。
悪臭の抑制を目的に取組んだ試験でしたが、副次的な効果として、①清掃にEMを使うことで衛生を維持できる、②着衣を脱ぐ必要がない、③ハエの数が減少している、④草むらで用を足さずにすむ等の反応がありました。

また、周辺国での内政不安のため、ウガンダには多くの難民が祖国を離れ移住してきています。ウガンダ西部ブンディブンギョ町には、コンゴ共和国からの難民が多く、コンゴ難民に生活の場を提供するため、国連などの機関が支援を行っています。ユニセフ・ウガンダでは、上水の提供とキャンプ内の簡易トイレを提供、管理していて、トイレの悪臭抑制と衛生環境を保つためにEMが使用されています。現在も1万5千人を超える難民がキャンプでの生活を余儀なくされています。
現場でEMを使用しているユニセフ・ウガンダの担当者カマボン氏ら職員もEMの活用によりトイレも悪臭がなく、その後汚水の廃棄場所も臭いが大変少なく助かっているとのことでEMの効果に喜んでいます。

2016年8月5日 更新

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ゲンキ・アラワイ・プロジェクト

EM Hawaii, LLC は、ハワイ州ホノルルにあるアラワイ運河を清掃するために、2019 年に「ゲンキ・アラワイ・プロジェクト」を立ち上げました。このプロジェクトはハワイ州模範財団の管轄下にあり、7 年以内 (2026 年まで) に運河を再び釣りや水泳ができる状態にすることを目指しています。