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資源リサイクル利用

 資源リサイクルの重要性は広く認知されるようになり、先進工業国においては、ゴミの分別収集が徹底されるとともに、リサイクルを前提とした工業製品の規格が次々と産み出されています。

 一方、地球規模の物質循環に目を向けると、有機物の有効利用の可能性をさらに模索していく必要があります。

 そもそも地球上の有機物は、遠く離れた太陽のエネルギーから植物が光合成し、時間を掛けて作られ蓄積されてきたものです。

 人間は、これらの有機物の一部を利用し、更にそのうちの利用できなかった一部が汚染として排出されているのですが、これらの汚染の大部分は環境浄化という名目で酸化分解されているのが現状です。

 この汚染の持つエネルギーを有効利用できれば、地球規模での物質循環の無駄が無くなり、環境も良くなるというシナリオが出来上がります。
 EMは、私たちが日常的にゴミや汚染として排出しているものを、有効利用できるようにするだけでなく、汚染源であった物質を積極的に環境浄化する物質へと転換することができます。

資源リサイクル利用

ゴミ処理場・コンポスト工場へのEM (有用微生物群) 活用

 経済・消費化社会が急速に進む中、世界中では、経済発展国と途上国、都市と農村部を問わず、人間の社会・生活活動で生じる多様かつ多量な廃棄物対策は、人類と環境にとって益々深刻な課題となっている。
 とりわけ、ゴミ処理場 (焼却・最終処分場・埋立地を問わず) の悪臭対策および生ゴミ・下水汚泥などの有機資源化を行うコンポスト工場に対しては、悪臭問題・製造コストなどの問題に対して決定的な打開策がないのが現状である。
 このような現状に対して、EM (有用微生物群) は、ローコストで持続可能な効果を発揮することが世界各地で実績となっている。以下に事例を紹介しながら概要を説明する。

1. 期待効果

(1) ゴミ処理場・コンポスト工場共通

  • 【1】施設内外環境改善 (悪臭緩和) による労働環境改善・周辺住民の苦情解消
  • 【2】消臭剤・殺菌剤・殺虫剤などの薬剤処理に対してコスト削減と環境対策
  • 【3】処分量・処分地面積を減少

(2) コンポスト工場

  • 【1】堆肥化効率向上による作成期間の短縮
  • 【2】有用発酵促進による生産物の臭気減少・品質改善
  • 【3】 品質改善に伴う需要拡大による資源循環率の向上

2. 問題と対策の概要

問題と対策の概要

3. EMの施用方法

(1)ゴミ処理場・埋立地への悪臭対策

  • ・EM活性液の500倍希釈液を搬入ゴミ/m3に対して10〜15Lを目安に散布
  • ・搬入時に散布する理由は、時間が経過するほど腐敗が進むことを防止するためである。
      ゴミの回収時やゴミ運搬車の中でEM活性液を散布するシステムがより望ましい。

(2)コンポスト工場

  • ・有機系ゴミ1m3あたりEM活性液の500倍希釈液を1Lを目安に均等に散布。
    EMボカシを1m3あたり1Lを目安に併用することも有効である
  • ・EM活性液散布後、ビニルシート等で覆えばEM活性液の蒸散が少なく効率的であり、
    切り返しが不要になるか回数が減少可能となる。

※ EM施用のポイント

 EM活性液の希釈倍率や散布量は、あくまで目安である。悪臭対策のEM施用のポイントは、微生物相をEMが働きやすい環境をつくり、腐敗菌を抑制することにあるので悪臭の程度に応じて現場で調整する必要がある。
 したがってEM施用開始の立ち上げ期は、すでに埋め立てられているゴミの悪臭や腐敗菌が蓄積しているので既存の堆積ゴミや施設内全体へのEM活性液施用量と頻度を増加させることが必要となる。逆に効果発現に応じて施用量と頻度を減少させることができる。

主な事例

4. 参考事例

(1) Tay Mo dump Site

国名・地名 :ベトナム・ハノイ市
規模 :生ゴミ処理量 : 1,000m3/日
目的 :消臭、堆肥の品質改善、浸出水浄化
方法 :550〜700kg/m2の圧力でブルドーザーでプレスした後、ゴミ1m3当たりEM活性 
液希釈液を30L散布 (6回/日)、また、推積量(ゴミの層の厚さ)1m 毎に1m2当たりEMボカシを0.1kg撒き、土を厚さ10cm程度で覆土。
結果 : 1)ゴミ埋立地の悪臭ガス (CO、SO2、H2S、CH4) が減少し、環境庁 基準をクリアーし、ハエ・蚊・悪臭が大幅に減少した。(表-1)
 2)1日あたりの対策費用においては、約75%減少した。(表-2)
 3)本処理場の波及効果として、ハノイ (1000t /日)・ハイフォン (80t /日)・ホーチミン (3000t /日)、他にラムドン・ビンロン・クアンニン・タイビン・タンホア・ダナンなどにEMの施用が活用された。
表-1 ゴミ埋立地試験区(24m3・嫌気状態)での臭気の経時変化

臭気の経時変化(1) 臭気の経時変化(2) 臭気の経時変化(3) 臭気の経時変化(4)

表-2 1日あたりの対策費用の比較
項目 対策費用/日
従来の石灰・殺虫剤による対策費 12,480,000VND/日
EM施用による対策費 3,150,000VND/日

(2)Hanoi Urban Waste Processing Factory (UNDP資金)

国名・地名 :ベトナム・ハノイ市郊外
規模 :生ゴミ処理量;30,000t /年、堆肥生産量;7,500t /年
目的 :消臭、堆肥の品質改善、浸出水浄化
方法 :ゴミ搬入時にEM活性液希釈液を散布し、悪臭を押さえ1日置く。粉砕後ゴミ1m3当たり、さらにEM活性液希釈液13L散布し、水分40%に調整し、3日間 静置後、好気槽内で発酵される。
結果 1)悪臭の減少による労働・周辺環境の改善
  ・好気発酵時の悪臭ガス (CO、CO2、SO2、H2S、CH4) 減少 (表-1)
  ・堆肥工場周辺の悪臭 (CO2、SO2、H2S) が減少し、
   環境庁基準をクリアした。(表-3)
 2)発酵期間が従来の21〜25日から12日間に約1/2に短縮された。
 3)発酵時の温度が従来の60〜70℃から約45℃で生産可能となった。
表-3 工場における気体の環境分析
January 1998 (mg/m3)
Garbage fermentation house Lot No CO2 SO2 H2S Suspended dust
Garbage Classification 1 2.265 0.1093 2.381 0.612
2 2.31 0.107 2.086 0.257
3 2.243 0.1079 0.726 0.215
4 2.235 0.108 2.342 0.359
5 2.278 0.0997 2.346 0.472
average 2.266 0.101 1.976 0.383
Garbage Classification 1 2.291 0.1029 2.378 0.572
2 2.239 0.1447 0.909 0.567
3 2.204 0.1269 0.723 0.21
4 2.175 0.0855 0.726 0.471
5 1.727 0.1048 2.358 0.485
average 2.127 0.113 1.419 0.461
Other Localities in The enterprise 1 2.131 0.1388 2.381 0.301
2 1.906 0.0681 2.086 0.316
3 1.936 0.0725 2.079 0.324
4 1.801 0.0647 0.904 -
5 1.839 0.0789 0.453 -
average 1.923 0.085 1.581 0.314
Environmental standards MOSTE, 1993 Tolerable concentration in the production area 10/00
(volume)
20 10 76
表-4 堆肥中の微生物
国立農業研究所
Actinomycete / 放線菌 2.42 x 107
Yeast / 酵母 1.25 x 108
Mycobacteria / マイコバクテリア 1.65 x 105
Lactobacillus / 乳酸菌 3.27 x 106
Coliform / 大腸菌類 3.27 x 103
Photosynthesis bacteria / 光合成細菌 not identified
Cellulose decomposing bacteria / セルロース分解菌 1.31 x 106

(3)Dong Thanh Dump of Hochiin City

国名・地名 :ベトナム・ハノイ市郊外
目的 :浸出水浄化
方法 :ゴミ埋立地から浸出する液が浄化池に流入する前の地点でEM活性液希釈液を投入する。
結果 : 1)EM施用した処理水は、各水質地の改善および環境庁基準をクリア
 2)EM施用の処理水は、農業用運河に放流され、農業に再利用される。
 3)波及効果として、Tay Mo Dump Site (ベトナム・ハノイ市)では、本報告と同様な方法の導入が検討されている。

※ (1)〜(3) の引用文献
  Application of EM Technology For Treating Environmental Pollution Caused
  by Garbages in Vietnam
  (Le Khac Quang/Director of Vina-Nicbi for Technology Development)

(4)Huyen Goa Lam District,Hanoy

国名・地名 :ベトナム・ハノイ市
規模 :面積約4.5ha、処理容量約22万t、1日処理量65t
目的 :悪臭対策、浸出水浄化、堆肥作成
方法 :ゴミ搬入時のEM活性液希釈液散布。堆肥には水分調整も兼ねてEMボカシを施用 (写真1、2)。処理池に送られる前の浸出水にEM活性液を添加(写真3、4)
結果 :悪臭軽減、堆肥の品質改善、 浸出水の浄化 (環境基準値をクリア)

ベトナム・ハノイ市

表-5 ゴミ浸出水の分析
ホーチミン市ポリテク大学環境センター
Control parameters   After the treatment Vietnam standard 5945, 1995 column B
pH 5.22 7.38 5.5-9.0
Total insoluble (SS) 1,380 8 100
COD (K2Cr2O7)(mg/L) 50,654 26 100
BOD5 (mg/L) 6,810 9 50
Total soluble susstances (mg/L) 10,920 580 -
Total alkali (mgCaCO3/L) 4,480 372 -
Nitrate (mg N-NO3/L) 4.4 0.39 -
Ammonia (mg N-NH3/L) 590.8 0.56 1
Total Nitrogen (mg/L) - 3.83 60
Total Phosphorus (mg/L) - 29.4 6
E-coli (MPN/100ml) - 0 10,000

(5)Garbage Processing Plant of Viet Chi

国名・地名 :ベトナム・フートン県ビェッチィ地区
規模 :面積約4ha、処理容量約22万、1日処理量70〜100t
目的 :悪臭対策、浸出水浄化、堆肥作成
方法 :ゴミ搬入時のEM活性液希釈液散布 (写真5)。堆肥にはEM活性液希釈液散布 (写真6)。処理池に送られる前の浸出水にEM活性液を添加。
結果 :悪臭軽減、堆肥の品質改善、 浸出水の浄化

ベトナム・フートン県ビェッチィ地区

※ (1) 〜 (5) 以外にもベトナムでは、EMが活用されているゴミ埋立地や堆肥工場が、数多くあるが、政府建設省によりEMの施用が行政指導されている。

(6)ミャンマー・ヤンゴン市生ゴミ堆肥化計画

ゴミ処理場にEM活性液の100倍希釈液を散布後 (写真7)
発酵・粉砕後、再度EM活性液を散布し、堆積発酵後、袋詰めを行い出荷倉庫で熟成 (写真8)

ミャンマー・ヤンゴン市生ゴミ堆肥化計画

(7)エジプト・カイロ市

エジプト環境省の政策でEMプロジェクトが展開している。
カイロ市の都市ゴミ処理場 (写真9、10) では、
約6000tの堆肥の山にEM活性液を散布し (写真11)、カバーで覆い、
嫌気発酵後 (写真12)、完成という簡単な工程である。

エジプト・カイロ市

(8)ニュージーランド・クライストチャーチ市

クライストチャーチ市の堆肥場において樹木の剪定芝の枯れ草を粉砕し (写真14)、
EM活性液を散布し3ヶ月発酵させる。悪臭はなく良質の堆肥が生産される。(写真13)

ニュージーランド・クライストチャーチ市

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